地方移住「ちょっと変える」のか「ガラリと変える」のか?|三重県の民宿オーナーのひとこと

2020/07/04 ブログ

新型コロナウイルス感染拡大を受けて日常に浸透しだした「リモートワーク」。

そんな中で「地方移住」を考え始め、地方の物件を探す人の数が大都市圏を中心に増えていると言います。

 

居住地を変える時にポイントとなる事の一つに「現在の居住地からどのくらい離れられるのか」があると思います。

 

例えば私個人の場合、過去には大学進学を期に親元を離れ名古屋で1人暮らしをしたり、留学のためにカナダに1年住んでいたり、結婚を機に三重県へ来たりと棲み処を何度か変えたため、その都度感じた「所属していたコミュニティーからの離脱感」がありました。

 

知らない土地へ行く時には何かアドベンチュラスな体験が待っている期待感と同時に、仲の良かった友人たちとの別れや気に入っていた店や場所などにもういけなくなる寂しさがありました。

 

地方移住を考える方の多くが、現在住んでいる場所から「ちょっとだけ離れた地方都市」を目指す傾向があるようですが、やはり新しい生活様式に馴染む一方で、離れがたいと感じる、例え頻度が下がっても繋がっていたいと感じる人間関係や慣れ親しんだ環境という物からは完全に切り離されたくないという心理が働くのではないかと考えます。

 

人間関係や環境をガラリと変えてしまう事に慣れている私ですが、やはりそういった「抵抗感」については良く分かります。

 

コロナ禍を経て否応なしに知る事となった「大都市圏での暮らしの無用さや非効率性」。ちょっとした刺激を求めに「住む場所をやや田舎にする」のか、それとも人生をやり直すくらいの気持ちで「本気の田舎に移住する」のかは人それぞれです。

 

ですが、言葉も通じないようなど田舎(失礼?)に移住してみて思うのは、結局は「何事も自分次第」だという事。都会に住んでいても良い事もあれば悪い事もある、田舎でもそれは同じ。不便もありますが同時に思いがけない寛ぎや便利さもある。

 

要は自分の人生の舵を自分自身が握っているのだという感覚と、良い事も悪い事も「面白い」といって楽しんでしまう事が出来るかどうかがポイントなのでしょう。

 

人生山あり谷あり。

どうせならば高い山に登りたい、深い渓谷に足を踏み入れたい。

そんな風に思うのは私だけでしょうか・・・